■週刊東洋経済 1996年7月6日号 139ページ掲載■

PC/パソコン散歩道

「米国インターネット規制の行方」


 最近インターネット画面でよく見かける青いリボンの意味をご存じだろうか?米国電子フロンティア財団 (http://www.eff.org) が後援している「ブルーリボン・キャンペーン」のシンボルマークである。
 このキャンペーンは、今年2月8日に成立した米国通信改革法の通信倫理法条項に抗議し、言論の自由 (FREE SPEECH) をインターネット上でも確保しようとする運動である。さまざまな企業や個人が各自のホームページに青いリボンのマークを掲げ、キャンペーン支持を表明しているのだ。
 もし通信倫理法が実際に運用されれば、「わいせつ」「明らかに不快な」文章や画像を載せたホームページの管理者は犯罪人として扱われることになる。同法の狙いはポルノ画像の氾濫防止を狙っているが、エスカレートすれば歴史的な美術品(たとえばミケランジェロのダビデ等) も倫理法違反になる可能性さえ出てくる。ユーザーが過剰反応し、インターネットの国際情報源としての価値が低下することは明らかだ。
 6月12日、フィラデルフィア連邦地裁は、通信倫理法の施行停止を求めて市民団体が起こした訴訟で「通信倫理法は違憲」との判決を下した。問題は最高裁まで争われる見通しだが、アメリカのインターネット企業や公民権支持団体等はそろってこの判決を絶賛、ブルーリボンも勝利を謳歌している。
 一方、日本では通産省が自主規制ガイドラインを出しており、情報プロバイダに対する警察の家宅捜索も起きている。そろそろわが国も青いリボンをつける時期がきたのかな?

(ジャパン・トランスレーション・サービス・ライター 森田依子)




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